v3.1.7

Migration

このページに minista v2 と v3 の相違点をまとめています。

New Development

minista v2 と v3 の最も大きな違いは開発中の動作です。v2 は Vite による React の SPA が動いていましたが、v3 では Vite がサーバーサイドでレンダリングした本番に近い静的ページを表示します。これは DOM を操作する JavaScript を実装する場合に有用です。

Root to Global

v3 では任意のディレクトリの minista プロジェクトを動かせます。この機能を他のフレームワークの慣習に習って root オプションと命名しました。その関係でページ全体をラップする要素 root.tsx (or .jsx) が紛らわしい状態になってしまったため global.tsx (or .jsx) に変更しました。ただ、引き続き root.tsx (or .jsx) でも動作はしますので修正は必須ではありません。

現在の仕様の詳細は Global のページをご確認ください。

Options

Root, Pages

v3 では任意のディレクトリの minista プロジェクトを動かせるようになったため、root や pages の位置を変更するオプションを削除しました。v2 のコンフィグで変更していた場合は修正が必要です。

Remote Image

v3 で実装した画像最適化コンポーネントがリモート画像をダウンロードしつつの width・height も取得できる上位互換となり、解決しづらいバグもあったため、既存のリモート画像ダウンロード機能は削除しました。

v2 の機能を使っていた場合はそのままではダウンロードされなくなります。画像のタグを新しい画像最適化コンポーネントに変更する必要があります。

// Before (v2)
export default function () {
  return <img src="https://example.com/xxx.png" alt="" />
}
// After (v3)
import { Image } from "minista"

export default function () {
  return <Image src="https://example.com/xxx.png" />
}

Markdown

Markdown コンポーネント実装に伴いオプションを揃えました。例えば remarkGfmOptions を変更するには remarkPlugins でプラグインのオーバーライドを行う必要がありましたが、Markdown コンポーネントと同じオプションで簡単に変更できるようになっています。

// Before (v2)
export default {
  markdown: {
    mdxOptions: {
      remarkPlugins: [],
      rehypePlugins: [],
    },
  },
}
// After (v3)
export default {
  markdown: {
    useRemarkGfm: true,
    useRehypeHighlight: true,
    remarkGfmOptions: {},
    rehypeHighlightOptions: {},
    mdxOptions: {
      remarkPlugins: [],
      rehypePlugins: [],
    },
  },
}

CSS Modules

v3 では本番ビルドにおける CSS Modules の処理を開発モードと同じく Vite に統一しました。そのため、esbuild で独自実装していた CSS Modules のキャッシュ機能は失われています。修正せずとも動作はします。

Partial Hydration

esbuild でページ内の組み合わせ毎にビルドしていたものを、v3 では Vite で 1 ファイルにバンドルビルド(Vite の glob import)するよう変更したため、ページ毎にファイルを生成する useSplitPerPage は再現できずを削除しました。

ただし、Partial Hydration が使われていないページでは読み込むスクリプト自体を出力しないので、無関係のページで無駄なコードを読み込むことはありません。

全文検索の useJson・cache オプションを削除しました。全文検索の機能を使っているかどうか自動判定できるようになったため、useJson は不要となりました。cache は開発中のファイル生成自体がなくなったため削除しました。

Entry Assets

v2 では個別ファイルに出力する CSS・JS はコンフィグで指定する必要がありましたが、v3 では必要なページに <link> <script> タグを書くだけでよくなりました。コンフィグでの指定も引き続き可能ですが、新機能の方が簡単で推奨できるためドキュメントには記載していません。

import { Head } from "minista"

export default function () {
  return (
    <>
      <Head>
        <title>Dynamic Entry</title>
        <link rel="stylesheet" href="/src/assets/entry.css" />
        <script type="module" src="/src/assets/entry.ts" />
      </Head>
    </>
  )
}

SVGR

SVGR の型定義を Vite の拡張としたことで default export を ReactComponent として扱えなくなったため、named export を ReactComponent に変換する仕様へと変更しました。これによりインラインの SVG と img タグの SVG を選択して使えるようになっています。

今まで通り SVG ファイルをインライン展開するためには、default export で読み込んでいた箇所を named export の読み込みに変更する必要があります。現在の仕様は SVGR ページ確認できます。

// Before (v2)
import Logo from "../assets/logo.svg"

export default function () {
  return <Logo title="minista" className="svgr-logo" width={400} height={88} />
}
// After (v3)
import { ReactComponent as Logo } from "../assets/logo.svg"

export default function () {
  return <Logo title="minista" className="svgr-logo" width={400} height={88} />
}

SVG Sprite Icon

スプライトアイコンの生成は専用コンポーネントによる処理に変更したため修正が必要です。v2 では出力先のパスを指定する必要があり、この仕様は違和感がありました。v3 の専用コンポーネントでは ID のみを渡せばよくなっています。現在の仕様は SVG Sprite Icon ページ確認できます。

// Before (v2)
export default function () {
  return (
    <>
      <svg>
        <use href="/assets/images/icons.svg#plus"></use>
      </svg>
      <svg>
        <use href="/assets/images/icons.svg#heart"></use>
      </svg>
    </>
  )
}
// After (v3)
import { Icon } from "minista"

export default function () {
  return (
    <>
      <Icon iconId="plus" />
      <Icon iconId="heart" />
    </>
  )
}

TypeScript

Location

MinistaLocation のみスコープ名だったので Location に変更しました。v2 でMinistaLocation を当てていた部分はエラーが出ますので Location に変更してください。

また、props で利用していた location.pathname と同様の値が url で参照できるようになりました。詳細は GlobalPropsPageProps をご確認ください。